教育常任委員会委員長報告 

   
教育民生常任委員会に付託されました事件について、審査した結果を御報告いたします。

議案第116号  平成21年度岩国市一般会計補正予算(第4号)
本議案のうち、当委員会所管分は、慎重審査の結果、原案妥当と認め、可決すべきものと決しました。
議案第117号  平成21年度岩国市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)
議案第118号 平成21年度岩国市介護保険特別会計補正予算(第2号)
議案第119号  平成21年度岩国市簡易水道事業特別会計補正予算(第2号)
議案第121号 平成21年度岩国市特定地域生活排水処理事業特別会計補正予算(第1号)
議案第128号  岩国市良好な生活環境確保のための迷惑行為防止に関する条例
議案第141号  指定管理者の指定について
議案第142号  指定管理者の指定について
議案第145号 山口県後期高齢者医療広域連合を組織する地方公共団体の数の減少に関する協議について
以上8議案は、慎重審査の結果、原案妥当と認め、可決すべきものと決しました。

 それでは、審査の状況について御報告申し上げます。
 議案第141号 指定管理者の指定についての審査に際しまして、指定管理者募集要項、指定管理業務仕様書等の資料の提出を求め、当局から説明を受けたのち、審査に入りました。
 審査におきまして、委員中から、選定委員会が指定管理者の候補者を選定する際の6項目の選定基準、及び、点数による選定方法について、質疑があり、当局から、6項目の選定基準のうち4項目は、指定管理者の候補者を選定する際の選定基準を、条例により定められているもので、2項目は、多くの市民が運動施設を利用するという視点から、今回特に設けたものである。
この選定基準に基づいて21の評価項目を設けており、選定委員には、事業計画書、財務諸表、ヒアリング等により評価項目ごとに採点をしていただいた。
その結果、合計得点の最も高い美津濃株式会社が候補者として選定された、との答弁がありました。

 これを受けて、委員中から、現在の指定管理者である財団法人岩国市体育協会は、市民球場の芝の植えつけや草刈り、水まきなど、指定管理以外の業務を、地域住民や加盟団体と協力し、年間を通してボランティアで行っていると聞いているが、こうした点も選定の際に考慮されたのか、との質疑があり、
 当局から、スポーツ団体、地域、ボランティア等との連携・協働が図られているかなど、地域の実情に応じた評価項目を設けており、体育協会から提出された事業計画書は、ボランティア奉仕活動なども十分に伝わる内容であったと思っている、との答弁がありました。

 続いて委員中から、選定委員会において、候補者として美津濃株式会社が選定されたことで、市と体育協会との間に溝ができてしまったのではないかと懸念される。山口国体も控えており、市が責任を持って体育協会との信頼関係の再構築に努めていただきたい、との質疑があり、当局から、2011年の山口国体では、テニスやカヌーなど4つの競技が岩国市で開催されることもあり、体育協会と協力して国体を盛り上げていく必要があることから、信頼関係の構築に努めてまいりたい、との答弁がありました。
 続いて委員中から、地域のスポーツ活動に携わっている体育協会と、全国各地で運動施設等の管理運営を行っている美津濃株式会社の2団体を合わせ、指定管理者とする方法はとれないのか、との質疑があり、当局から、選定委員会において美津濃株式会社が候補者として選定されたことから困難である、との答弁がありました。

 続いて委員中から、指定管理者がかわることで利用料金が高くなることはないのか、との質疑があり、 当局から、利用料金は条例で定めた範囲内で、指定管理者が定めることができることとなっているが、
市民サービスの向上等を図ることで施設の稼働率を上げ、多くの市民が利用しやすい料金に設定するよう指導してまいりたい。
 また、現在、市や体育協会が主催、共催、後援をした場合は利用料金の減免の対象になっており、こうした減免措置についても引き続いて実施するよう指導してまいりたい、との答弁がありました。

 本議案におきましては、討論において委員から、
「美津濃株式会社は、会社の利益を優先するのではないかと危惧している。もう一度、白紙の状態から選定すべきであり、反対」、
 「選定の結果、上位2団体の得点は僅差であり、地域性などを考えると美津濃株式会社を指定管理者とすることに、反対」、
 「選定の基準を見ると、曖昧模糊の部分がある。初めて応募する団体と3年間管理運営をしてきた団体との相対的評価は難しい部分があり、反対」、
 「指定管理者の候補者を、点数のみで決めるということは難しいものがある。山口国体も控えており、慎重に結論を出すべきであり、反対」
という意見と、
 「指定管理者制度は、民間の活力やノウハウを導入し、市民の利便性や経費節減を図ることを目的としている。そのために広く公募するのが本来の姿であり、その点からも、今回提案された議案は適切であると考え、賛成」、
 「岩国市のスポーツ発展のために、民間の特色を活かした取り組みを期待し、苦渋の選択であるが、賛成」
という意見がありましたので、挙手により採決いたしました結果、可否同数となりましたので、委員長裁決により、可決すべきものと決しました。

 これを受けて、委員中から、「市において、指定管理者の変更に当たり、体育協会に対してきめ細かな連携を図る体制づくりに努めること。施設の利用について市民や加盟会員の不安の払拭に努めること」を内容とした、「議案第141号に対する附帯決議」が提出されました。
 この決議に対し、御異議が出されましたので、挙手により採決いたしました結果、可否同数となりましたので、委員長裁決により、原案どおり可決されました。

 なお、そのほかの案件につきましては、特に申し上げるべきことはございません。
 以上で、教育民生常任委員会の審査報告を終わります。



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