総務常任委員会報告

 総務常任委員会に付託されました事件について、審査した結果を御報告いたします。

議案第60号 岩国市税条例の一部を改正する条例
議案第66号 財産の無償譲渡について
議案第67号 財産の無償譲渡について
議案第68号 不動産の処分について
議案第69号 岩国市の区域内に新たに生じた土地の確認について
議案第70号 町の区域の変更について
議案第71号 字の区域の変更について
議案第72号 字の区域の変更について
 以上8議案は、慎重審査の結果、原案妥当と認め、可決すべきものと決しました。

 それでは、審査の状況について、御報告申し上げます。
 議案第68号 不動産の処分についての審査におきまして、委員中から、この土地は、医療介護施設、福祉施設、銀行の用地として売却されることになっているが、それぞれの施設の建設費はいくらなのか、との質疑があり、当局から、新生会が建設する医療介護施設が約10億6,000万円、錦福祉会が建設する福祉施設が約7億7,000万円、西京銀行が約1億8,000万円である、との答弁がありました。
これを受けて、委員中から、各施設の建設に当たり、市に負担が生じるのか、との質疑があり、当局から、このたびの売却については、民間の活力の導入によってこの土地の活用を図るという大きなテーマがあり、現在のところ、市に負担は生じないと考えている。ただし、売却に際しての条件とした多目的広場と多目的室については、国の補助金が交付される可能性もある、との答弁がありました。
続いて委員中から、この土地の取得に係る募集期間が短かいこと、応募資格を市内の個人・事業者に限定したことについて質疑があり、当局から、募集期間は本年3月1日から5月10日までの2カ月余りであるが、それに先がけ、昨年の9月から10月にかけて、この土地の利用に関するアイデア募集を行っており、その際に年度末ごろから購入希望者の募集を行う予定であることも発表しており、市ホームページも活用しながら、市としてはできる限り、事前の情報提供をしたと考えている。
また、市内の個人・事業者に限定したのは、公共工事等において地元発注を優先するという市の基本的な考え方に則ったものである、との答弁がありました。
続いて委員中から、この土地は、現在駐車場として活用されているが、売却により市の収入はどのようになるのか、との質疑があり、当局から、この土地は駐車場用地として貸し付けており、平成22年度の貸付料は2,660万円の見込みである。
売却後は、あくまで単純な試算上の金額であるが、固定資産税・都市計画税が約2,090万円、また、予定される新規雇用者約140人のうち、常勤職員の市民税が約680万円、合計で
約2,770万円の収入が見込まれる、との答弁がありました。
これを受けて、委員中から、駐車場からの収入があり、また、民間空港の開港、岩国駅舎の改築の効果が期待されているこの時期に、なぜ急いで売却しなければならないのか、との質疑があり、当局から、依然として地価の下落傾向が続いている中で、できるだけ早く土地利用の空白期間を解消しなければならないこと、また、中心市街地においては、駐車場として土地がいったん更地になることで次に建物が建ちやすくなるなど、土地利用が流動的になることが活性化につながること、民間空港の開港を待ってからではむしろ遅く、できるところから同時並行で早めに対策を講じていくことが重要であること、また、右肩下がりの時代に新規雇用なども一定程度見込まれることなど、総合的に勘案して、この時期に売却すべきとの判断をしたものである、との答弁がありました。
続いて委員中から、高齢者施設では、にぎわいに寄与しないのではないか、駅周辺整備等の中心市街地活性化の他の取り組みと整合するのか、との質疑があり、当局から、今回の計画には、自立型の施設も含まれており、超高齢社会を踏まえると、高齢者についても中心市街地におけるこれからの戦略にとって重要であり、また、駅周辺整備についてもバリアフリー化など、高齢者対応を図ることとしており、むしろ同じ方向性にある、との答弁がありました。
続いて委員中から、経済効果も重要であるが、市内に拠点を置いて岩国を盛り上げようと活動している方々の思いを無駄にすることなく、地域の人がこのまちをどのようにつくり上げていくかという意識をしっかりと持てるような施策を実施することが、より重要なのではないか、との質疑があり、当局から、今回の売却は、「暮らしとにぎわい」を大きなテーマとして、この地域の活性化を図っていくきっかけとしての取り組みと考えている。委員の御提言を真摯に受けとめ、今後も地元の商業者、住民の方々と一緒になって努力していきたい、との答弁がありました。

本議案は、慎重審査の結果、全会一致で可決すべきものと決しました。

なお、そのほかの案件につきましては、特に申し上げるべきことはございません。
以上で、総務常任委員会の審査報告を終わります。